マイクロスコープ根管治療。
治療後の痛み、腫れ、
再治療を防ぎます。
【根管治療の成功率】
マイクロスコープ「使用時」:
90%以上
マイクロスコープ「不使用時」:
40%前後
マイクロスコープ「使用時」:
90%以上
マイクロスコープ「不使用時」:
40%前後
ご存知の通り、根管治療は歯の神経を抜く治療です。
歯科医師にとっては基本の治療ですが、実際のところ、その成功率は決して高いものではありません。
欧米諸国では90%以上の成功率を誇りますが、日本での成功率は40%前後と言われています。
つまり2人に1人以上の方が再発しています。
なぜこのような違いが生まれるのでしょうか。
それは、設備と再発防止への取り組み方の違いに理由があります。
根管治療が再発してしまう原因の多くは次の2点です。
欧米諸国ではこれらを防ぐためにマイクロスコープやCTなどの精密機器を使用することが当たり前になっています。
しかし、日本での導入率は5%以下と言われており、全国的にも一部の医院しか取り扱っていない状況です。
当院ではどちらも導入していますが、費用などの問題もあり導入できない歯科医院がほとんどなのです。
設備や感染防止への取り組みは根管治療に不可欠な要素です。
ぜひ医院選びの基準にしていただきたいと思います。
では、ここからは当院が再発防止のために取り組んでいる、再発を防ぐ治療法ついてお話していきます。
「レントゲン」と「CT」は画像診断装置として有名ですが、精度はCTの方が遥かに勝ります。それは下の画像を見ると明らかです。
左の画像が「三次元で撮影できるCT」。
右の画像が「二次元のレントゲン」です。
丸を付けた黒い部分が病巣です。
どちらも同じ部位を撮影していますが、二次元レントゲンだと病巣が確認できていないことがよくわかります。
診断の正確さは治療の質に大きく影響するのでCTは非常に重要な役割を果たします。
マイクロスコープとは治療の視野を20倍以上に拡大することができる、歯科用の顕微鏡です。
根管治療には欠かせない重要な装置です。
口の中は暗く、視野が良くありません。
加えて、歯の内側は複雑に入り組んでいることがあるため、肉眼では病巣を見逃してしまう可能性があります。
マイクロスコープを利用すれば鮮明な視野を確保できます。
下の写真は肉眼とマイクロスコープを使用した時の視野を比較したものです。
明らかな違いがあることがおわかりになると思います。
再発の多くは、細菌の混入が原因で起こっています。
いかにして、無菌状態で治療を進められるかが根管治療の成否を分けます。
そのために当院では「ラバーダム防湿」を行っています。
ラバーダム防湿とは、治療する歯以外を覆い被せる薄いゴム製のシートのことを言います。
口腔内の唾液に含まれる様々な細菌が治療部位に侵入し感染するのを防ぎ、無菌状態で治療することができるようになります。
ここでは薬を充填する方法について紹介します。
代表的な方法は主に2つあります。
「側方加圧方式」と「垂直加圧方式」という方法です。
当院が「垂直加圧充填法」を採用しています。
充填作業で最重要なのは根管内に隙間を作らないことです。
その隙間で細菌が繁殖してしまうと、再治療になってしまうからです。
側方加圧方式では充填剤を「細長い固形」の状態で側方から押し込みながら充填します。
難しい手技ではありませんが、根管内に「隙間」が生じやすいというデメリットがあります。
一方、垂直加圧方式は「半固体」の状態で垂直に詰めていく方法です。
側方加圧方式に比べて技術を必要としますが、「隙間」が生じにくく再感染のリスクを抑えることができます。
根管内の消毒には「次亜塩素酸ナトリウム」を使用します。強い殺菌効果を持ちながら、人体に優しいのが特徴です。
ファイルで生じた削りカスを溶かし、僅かに残った細菌を除去することで再発を予防します。
歯科ユニットの除菌装置「ポセイドン」を導入し、うがいや洗浄に使用する水は全て中性電解水です。
一般的に、歯科ユニット内は細菌が繁殖しやすく、不衛生になりやすい環境にあるからです。
ポセイドンは歯科ユニット内の水の塩素濃度をコントロールすることで、細菌の繁殖を抑え、清潔な状態を維持するように働きます。
汚染されていない清潔な水だけを使用することで、細菌の混入を防ぎます。
MTAセメントは根管治療の最終工程である「根管充填」で使用します。
根管充填とは、歯の神経を取って空洞になった根管内を薬剤で塞ぐことで、細菌が外から侵入してくるのを防ぐための処置です。
一般的には「ガッタパ―チャ」という、ゴム状の素材を使うのですが、当院では「MTAセメント」という特殊な薬剤を使用することも可能です。
自費での治療となりますが、殺菌効果があり、治療後も根管内を清潔に保つことができます。
また、歯の硬い組織(セメント質)の再生を促し、丈夫な歯を取り戻す効果も期待できます。
歯根の先端に膿が溜まる「根尖病変」や、歯根にひびが入ったり折れたりする「歯根破損」という症状が起こる場合があります。
そのような場合、「歯根切除術」や「再植術」という治療を行います。
以下で簡単にご説明します。
歯根端切除術は、歯根の先端に溜まった膿を取り出す治療法です。
通常の根管治療では治療が困難な症例です。
そのため、病巣付近の歯茎を切開することで膿を取り出します。
歯の先端部に破損などがあった時に行う治療法です。
問題の歯を一度抜歯し、悪い部分を治療してから元の場所に埋めなおす治療法です。
今まで通り噛めるようになるまで、1カ月ほどかかります。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。ご興味がある方は下記からお問い合わせください。